MotoGP 2025 タイGP『チャーン』の見どころを完全ガイド

MotoGP 2025シーズンの幕開けを飾るのは、東南アジア・タイで開催されるチャーン・インターナショナル・サーキットでの開幕戦「PT Grand Prix of Thailand(タイGP)」です。
本記事では、スケジュールや参戦チーム、歴史、観戦ガイドまで、MotoGPファン必見の情報を網羅的に解説します。
MotoGP 2025 タイGPの概要
2025年シーズンのMotoGPは、タイ・ブリーラム県で行われるチャーン・インターナショナル・サーキットでスタートを切ります。
タイGPは、東南アジアで開催される唯一の開幕戦として、大きな注目を集めています。
タイGPのスケジュール
開幕戦となるタイGPは、2025年2月28日(金)から3月2日(日)にかけて開催されます。
全クラスのフリープラクティス、予選、スプリント、決勝が3日間で行われるため、見逃せないセッションが目白押しです。
2025年2月28日(金)
- FP1(フリー走行1)
- 12:45 (日本時間)
- 10:45 (現地時間)
- Practice
- 17:00 (日本時間)
- 15:00 (現地時間)
2025年3月1日(土)
- FP2(フリー走行2)
- 12:10 (日本時間)
- 10:10 (現地時間)
- Qualifying Nr. 1
- 12:50 (日本時間)
- 10:50 (現地時間)
- Qualifying Nr. 2
- 13:15 (日本時間)
- 11:15 (現地時間)
- Tissot Sprint
- 17:00 (日本時間)
- 15:00 (現地時間)
2025年3月2日(日)
- 決勝
- 17:00 (日本時間)
- 15:00 (現地時間)
タイGP独自のみどころ
タイGPならではの注目ポイントは、極めて高温多湿な環境下でのレースです。
この過酷なコンディションは、タイヤ摩耗やライダーの体力消耗に大きな影響を与え、毎年レース展開をドラマチックにしています。
参戦チームとライダー
2025年シーズンの参戦チームは以下の通りです。
Team/Motor | Rider |
---|---|
ホンダ・レーシング ホンダ | ジョアン・ミル |
ホンダ・レーシング ホンダ | ルカ・マリーニ |
TeamLCR ホンダ | ソムキャット チャントラ |
TeamLCR ホンダ | ヨハン ザルコ |
アプリリア・レーシング アプリリア | ホルヘ マルティン |
アプリリア・レーシング アプリリア | マルコ ベッツェッキ |
レッドブルKTMテック3 KTM | マーベリック ビニャーレス |
レッドブルKTMテック3 KTM | エネア バスティアニーニ |
レッドブルKTMファクトリー・レーシング KTM | ペドロ・アコスタ |
レッドブルKTMファクトリー・レーシング KTM | ブラッド ビンダー |
ヤマハ・ファクトリー・レーシング ヤマハ | アレックス・リンス |
ヤマハ・ファクトリー・レーシング ヤマハ | ファビオ クアルタラロ |
ドゥカティ・チーム ドゥカティ | マルク・マルケス |
ドゥカティ・チーム ドゥカティ | フランチェスコ バニャイヤ |
VR46レーシング・チーム ドゥカティ | フランコ モルビデリ |
VR46レーシング・チーム ドゥカティ | ファビオ ディ・ジャンアントニオ |
グレシーニ・レーシングMotoGP ドゥカティ | アレックス・マルケス |
グレシーニ・レーシングMotoGP ドゥカティ | フェルミン アルデゲル |
プリマ・プラマック・レーシング ドゥカティ | ジャック ミラー |
プリマ・プラマック・レーシング ドゥカティ | ミゲル オリベイラ |
トラックハウス・レーシングチーム アプリリア | 小椋 藍 |
トラックハウス・レーシングチーム アプリリア | ラウル フェルナンデス |
チャーン・インターナショナル・サーキットの特徴
チャーン・インターナショナル・サーキットは、モトGPタイGPの舞台として特別な存在感を放っています。
このサーキットは、その設計、コースの特性、そしてタイ特有の環境により、ライダーとチームにとって大きな挑戦を提供すると同時に、観客には最高のレース体験を提供します。
項目 | 内容 |
---|---|
サーキット名 | チャーン・インターナショナル・サーキット (Chang International Circuit) |
所在地 | タイ王国 ブリーラム県 |
設計者 | ヘルマン・ティルケ(Hermann Tilke) |
開業年 | 2014年 |
全長 | 4.554km |
コーナー数 | 12(右:7、左:5) |
最長ストレート | 約1.2km |
コース幅 | 12m~15m |
高低差 | ほぼフラット(アップダウン少) |
認証 | FIAグレード1T、FIMグレードA |
特徴的なセクション | 長いストレートと高速コーナーの組み合わせ |
スピード感 | 非常に高い(最高速度330km/h超) |
観戦スタンド | ピット上にグランドスタンドを設置。コース全景が見渡せる構造 |
気候条件 | 熱帯気候(高温多湿) |
レースへの影響 | タイヤの摩耗、エンジン温度管理が重要 |
その他 | ライトアップ対応、ナイトイベント開催も可能 |
コースレイアウトの特色

このサーキットのレイアウトは非常にユニークです。
全長4.554kmにわたるコースは、12のコーナーと複数のストレート区間から成り立っています。これにより、高速とテクニカルなセクションが巧みに組み合わされています。
- ストレートと高速セクション:コースの前半部分には、3本の長いストレートが設けられており、ライダーはここで高速を出すことができます。これらのストレート区間は、加速とオーバーテイクのチャンスを提供し、レースのダイナミクスに重要な影響を及ぼします。
- テクニカルコーナー:後半のコーナー群は、ライダーのテクニカルスキルを試す場となります。特に、タイトなコーナリングと急なブレーキングが要求される部分は、レースの展開において重要な役割を果たします。
戦略的な要素
- 気候条件:タイの熱帯気候は、レースにおいて特別な戦略を必要とします。高温多湿の条件は、タイヤの選択やエンジンの冷却に大きな影響を及ぼし、チームの戦略に影響を与えます。
- タイヤの管理:独特のコースレイアウトと気候条件のため、タイヤの摩耗と管理がレース結果に直接影響します。特に、コーナーの多い後半部では、タイヤのグリップが勝敗を分けることがあります。
MotoGP タイGPの歴史
MotoGP タイGPの歴史は、まだ浅いながらも、その短期間で多くのドラマと興奮を提供してきました。
タイGPは、ロードレース世界選手権の中でも比較的新しいレースですが、その開催以来、世界中のモトGPファンの注目を集めています。
タイGPの成立背景
2018年、タイ観光庁とDorna Sportsとの提携により、東南アジア初のフルワークス開催GPとして誕生しました。
タイ政府は、国内のモータースポーツの振興と国際的な観光促進を目的に、MotoGPのタイ開催を積極的に推進しました。
初開催の2018年大会
2018年のタイGPは、大会の歴史の中で特に記憶に残るレースです。この年の大会で、タイはMotoGPの世界に新たな章を刻みました。
初開催時には、約10万人の観客がサーキットを訪れ、大盛況のうちに幕を閉じました。
歴代タイGP優勝者(MotoGPクラス)
チャーン・インターナショナル・サーキットでのMotoGPクラスの歴代優勝者は以下の通りです。
年 | 優勝者 | チーム | メーカー |
---|---|---|---|
2025 | マルク・マルケス | Ducati Lenovo Team | ドゥカティ |
2024 | フランチェスコ・バニャイア | Ducati Lenovo Team | ドゥカティ |
2023 | ホルヘ・マルティン | Prima Pramac Racing | ドゥカティ |
2022 | ミゲル・オリベイラ | Red Bull KTM Factory Racing | KTM |
2021 | 中止 | – | – |
2020 | 中止 | – | – |
2019 | マルク・マルケス | Repsol Honda Team | ホンダ |
2018 | マルク・マルケス | Repsol Honda Team | ホンダ |
MotoGP タイGPの観戦ガイド
現地観戦、テレビ観戦、どちらにも魅力があります。タイGPは観戦環境も整っており、初心者にもおすすめです。
現地観戦
アクセス方法
ブリーラム県へのアクセスは、バンコクからのバスや列車、あるいは飛行機を利用するのが一般的です。
観戦エリアの選び方
チケットにはグランドスタンド、サイドスタンド、VIP席などがあります。グランドスタンドではコースの全周を見ることができ、サイドスタンドは比較的安価でコースの近くで観戦できます。
サーキット内の施設
サーキット内には飲食店やお土産ショップなどが充実しており、観戦中も楽しむことができます。
持ち物ガイド|注意点とTips
熱中症対策として帽子や日焼け止め、水分補給は必須です。また、サーキット内では迷惑行為や危険行為が禁止されていますので、注意が必要です。
- 必需品
- 帽子、サングラス、日焼け止め、水筒
- 服装
- 軽装&吸汗速乾素材のウェアがおすすめ
- 禁止事項
- アルコール類・火器・大音量スピーカーの持ち込み
テレビ・インターネット観戦
テレビやインターネットでの観戦も、多くのファンにとって魅力的な選択肢です。実際に現地に行けない場合でも、レースの臨場感を味わうことができます。
詳しい視聴方法は次の記事を参照してください。

まとめ

MotoGP 2025タイGPは、ドゥカティ勢の躍進とマルク・マルケスの完全勝利により、歴史的な開幕戦となりました。
チャーン・インターナショナル・サーキットは、スピードと戦略、観戦の快適さを兼ね備えた魅力的なサーキットです。
現地で観戦する価値は非常に高く、初心者でも楽しめる環境が整っています。
MotoGPファンならずとも、モータースポーツの醍醐味を味わえるタイGP。来年の観戦プランに、ぜひ組み込んでみてはいかがでしょうか。